狼と兎~a childhood friend~
今、ミホリはあたしの部屋にいる。
「隣の家が聖だからあんまり大きな声で言えないから小声で話すけど…」
「はい…」
あたしとミホリの間には小さな円の机があって、その上には一枚の紙が置いてある。
「ミホリは聖に何をしてやりたい…?」
あたしはシャーペンをミホリに向けて言った。
「何を…え~…梨空ちゃんは何を…?」
「あたし?あたしはね、本当はぐちゃぐちゃにすり潰してミンチにしてやりたいんだけど…」
「ミンチ…ですか…」
「さすがにそれは無理だから…聖が恥をかくような事をしてやりたいんだよね…」
「恥ですか…例えばどんな…?」
「犬のウ○コを踏むとか…!」
「……」
「後姿が可愛くて話しかけたら超ブスだったとか…!」
「……」
「どう…?」
「梨空ちゃん…やることが小さいですよ…?」
ミホリが少し渋い顔をしてそう言った。
「いいのいいの…!これくらいが丁度いいんだってば…!」
「そうですかね…」
「そうだよ…!もしこれで足りないんだったら後からもっと酷いのをしてやればいいんだから…!」