可愛く無くてごめんなさい~わがままお嬢様とその執事~愛鈴編
「直ぐに戻りますから……。」


と言われて、ハッとした。


そうね。


あたし、高瀬の腕を掴んだままだった。


「あ…うん。そうね。」


慌てて離すと、高瀬がフッと笑った。


「い…今、なんで笑ったのっ」


「いえ…すいません。可愛らしいな、とつい……。」





「かっ可愛らしいですってあたしがっ」

まさか……。


そんなの嘘よ。


あたし、ワガママで。

うんざりでしょう?


高瀬……。

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