可愛く無くてごめんなさい~わがままお嬢様とその執事~愛鈴編
「そういえば、そうね。」


あたし。


頷く。


「熱がある時、高瀬。一晩中付いててくれた。」


「ええ。私はいつも、お嬢様のお側に居りますよ。」


蜂蜜をおさじで加えながら、高瀬。


笑う。


「大丈夫ですよ、お嬢様…。私が付いて居りますよ。」


う…。


何だろう?


高瀬があんまり優しいから……。


あたし。


ちょっと泣きそうになって来た。


「…?お嬢様…?」


どうか、と尋ねた高瀬に。



「なっ何でも無いわよっバカッ」


また…言っちゃった。


泣きそうな自分を、見られたくなくて。


本当に…。


可愛くない。
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