可愛く無くてごめんなさい~わがままお嬢様とその執事~愛鈴編
何度も寝返りを打ってた時。


クス。


小さく笑う声がして、高瀬がゆっくりと起き上がった。


「やはり…私が居てはお嬢様は余計に眠れないみたいですね?」





「べっ別に…そんな…っ」


カァ…と紅くなる。


「私もちょっとドキドキしてしまって…。お嬢様のせいですよ??」

サラリ。


高瀬の白く指の長い手が、あたしの前髪を浚う。


「お嬢様は可愛すぎます…。私の心が持ちませんよ?」


「え??」


たっ高瀬ぇ


「あたしが…可愛い??まさか…。そんな…冗談を…。」


「可愛らしいですよ?とても…。」


高瀬がまたちょっとつらそうな表情で笑う。

「お嬢様を思うと苦しくなります…。すいません。私は今夜少しおかしいですね。忘れてください。」


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