Innocent shine―光の道しるべ―
「すみません。大丈夫でしたか?」



頭上から柔らかな声の謝罪が降り注ぐ。



「す、すいません、余所見してて……」



悠希も慌てて謝りながら、目の前の人物を見上げた。

前方不注意の悠希と正面衝突をしたのは、すらりと背の高い少年だった。


――正確には、


青年に移り変わる時期にさしかかった、少年だった。

よく通った鼻筋に、長い睫毛に縁取られた、やや切れ長の涼しげな目元をしている。
目鼻立ちがハッキリとした綺麗に整った顔立ちに、悠希は一瞬目を奪われた。




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