Innocent shine―光の道しるべ―
7月8日(金):初夏のある日
〈1〉
ジリリリリリ……
けたたましい目覚ましの音で、悠希は重い瞼をなんとかこじ開けた。
カーテンの隙間からは明るい日射しが差し込んでいて、軽やかにさえずる小鳥の声が、依然として睡魔と戦っている悠希の耳をくすぐった。
朝かぁ……。
眠い頭でぼんやり考えながら、手に触れた違和感に悠希は我知らず首を傾げる。
あれ、と思いながらゆっくり視線を手元にやると、そこに散らかるのは、ノートや教科書。
それらの意味するところはつまり。
定期テスト、なわけで。
突き付けられた現実に、まどろんでいた悠希の頭は一気に覚醒した。
「やっばーい!!!!」
泣き出しそうな悲鳴を上げて、突っぷしていた机から悠希は勢いよく飛び起きた。
7月初旬、梅雨の中休みのある日。
水野悠希(ミズノユウキ)はテスト最終日を慌ただしく迎える羽目になった。
けたたましい目覚ましの音で、悠希は重い瞼をなんとかこじ開けた。
カーテンの隙間からは明るい日射しが差し込んでいて、軽やかにさえずる小鳥の声が、依然として睡魔と戦っている悠希の耳をくすぐった。
朝かぁ……。
眠い頭でぼんやり考えながら、手に触れた違和感に悠希は我知らず首を傾げる。
あれ、と思いながらゆっくり視線を手元にやると、そこに散らかるのは、ノートや教科書。
それらの意味するところはつまり。
定期テスト、なわけで。
突き付けられた現実に、まどろんでいた悠希の頭は一気に覚醒した。
「やっばーい!!!!」
泣き出しそうな悲鳴を上げて、突っぷしていた机から悠希は勢いよく飛び起きた。
7月初旬、梅雨の中休みのある日。
水野悠希(ミズノユウキ)はテスト最終日を慌ただしく迎える羽目になった。