Innocent shine―光の道しるべ―
悠希が通う高校は、駅から20分ばかり歩いた場所にある。
ふたつの路線のちょうど中間地点に位置していて、生徒達は各々通いやすいほうの路線を選んで通学している。
どちらを選んでも学校まで距離があることには変わらないので、更にそこからは徒歩なりバスなり自転車なり、生徒自身が自由な方法で学校に通っていた。
悠希は、よほどの大雨や強風でない限り歩いて通学している。
梅雨の晴れ間が覗いた今日は、当然歩きだ。
長いこと雲に閉ざされていた太陽はもうすっかり夏のそれで、『サンサン』というよりは『ギラギラ』といった表現に近い日射しを注いでいる。
そんな日射しの下、小声でブツブツと呟きながら、悠希はやり残しを必死に暗記していた。
ふたつの路線のちょうど中間地点に位置していて、生徒達は各々通いやすいほうの路線を選んで通学している。
どちらを選んでも学校まで距離があることには変わらないので、更にそこからは徒歩なりバスなり自転車なり、生徒自身が自由な方法で学校に通っていた。
悠希は、よほどの大雨や強風でない限り歩いて通学している。
梅雨の晴れ間が覗いた今日は、当然歩きだ。
長いこと雲に閉ざされていた太陽はもうすっかり夏のそれで、『サンサン』というよりは『ギラギラ』といった表現に近い日射しを注いでいる。
そんな日射しの下、小声でブツブツと呟きながら、悠希はやり残しを必死に暗記していた。