Innocent shine―光の道しるべ―
切羽詰まった直前の集中力とは恐ろしいもので、夕べはあんなに頭に入ってこなかった英訳達が、比較的効率良く吸収されていく。


切りのいいところまでを読み終えると、悠希は日射しが反射する白いノートから顔を上げた。


これなら、なんとかなるかも。


そう思って、ほっと息を吐いた、そのときだった。



「悠希ーー」



後ろからふわりとした声が悠希を呼んだ。


悠希は弾かれたように振り向くと、よく慣れ親しんだその声の主に笑顔を向けた。



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