キスシリーズ~キミにキス~ 短編
放課後
どうしよう…。
クラブには来たけど、なんて謝ろう…。
体育館の中では練習をしている体育館シューズの音とボールのつく音が聞こえた。
『ねぇ、なんか今日の磨祐おかしくない?』
磨祐のことが好きなファンの子たちがそんな話をしている。
確かに、今日の磨祐はいつものキレがなくて、なんというか…悩んでる?
私は女子たちの間を通って前に出る。
「磨祐ー!何してんの!?かっこいいとこ見せてくれるんでしょ!!」
せいいっぱいの大声で磨祐を応援する。
すると、磨祐は私の方を見てニッと笑った。
磨祐…。
私が応援してから、磨祐はいつもの調子が出たのかどんどん点を入れていった。
練習が終わると磨祐は私のところに来た。
「奏、頑張ったオレにご褒美頂戴♪」
磨祐は満面の笑みを見せる。
「あのね…その前に私磨祐に言わなきゃいけないことが…」
「ダメ!!ご褒美が先」
そう言って私を抱きしめる。