極上甘々彼氏様
「話しかける?」
「…別にいーって」
誰なんだあれ?
マジで浮気とか…?
いや、あいつに限ってそれはないよな。
そのあと、啓也とゲーセンで遊んだけど
ほとんど記憶がない。
羽梨のことばっか考えてた。
─ 次の日
俺が門をくぐろうとしていると
目についたのは……羽梨。
俺がいつも遅刻するから
あまり朝は見かけない。
てゆーか…あの男、またいるし。
男の自転車の後ろに乗っていた羽梨が
ゆっくりと降りた。
「ありがと、いっくん」
「ん。羽梨、今日も可愛いよ」
「はいはい。ありがと」
「じゃーな、羽梨。」
男は自転車を漕いで行った。
何だよ今の会話。
付き合ってるようにしか見えねー。
すると、羽梨は俺に気づいて
「あ、陸!おはよう」
「………はよ」
また、そっけなくしてしまった。
これじゃ嫉妬してるだけだし。
マジ俺、かっこわり。