極上甘々彼氏様
陸は呆れたような顔をしてから
あたしからどんどん離れて行って
校舎の中に入った。
「…はぁ…また失敗しちゃったかな…」
もう…あたし、陸のことになると
全然わからなくなる。
彼女失格だよ……。
…彼女なのかどうかもわからないけど。
校舎に入ると、
「羽梨ー!おはよ」
「あ、おはよ薫ちゃん」
この美人さんは、あたしの親友。
小学校からの友達で、
ほとんど家族みたいな感じ。
頭の上にはキレイな形のおだんご。
前がは斜めわけで、ほんと美人なの!
ちなみに今は大学生の彼氏がいる。
「さっき藤堂といたじゃんっ♪なんか進展あったんじゃないのー!?」
朝からテンションが高い薫ちゃん。
「ないよ。むしろ気まずくなった」
あたしは靴箱から上履きを取って
履きながら答えた。
「マジで?ほんと羽梨って不器用だよね」
「……よく言われます」
あたしは薫ちゃんと話しながら
教室に向かう。