極上甘々彼氏様
「泣いてんじゃん」
あー…もう俺のバカ。
んなこと言いたいんじゃねぇんだよ。
「な…泣いて、ないっ…」
やっべ。
もっと泣かせた?
「あの…だから……ごめん」
俺は…謝った。
何に対してかは…正直わからない。
でも……泣かれたら
何て言えばいいか分かんねぇし…。
「もう…いいよ」
「…え?」
「陸は、佐々木さんが好きなんだよね」
………………
………………………はい?
佐々木……って麻衣?
違うからっ!!!
羽梨は俺の方を向いた。
少し、目が赤い。
「ははっ……あたし、ちょっと期待してた。
陸が少しでもあたしのこと、好きになってくれてるかなって…思ってた。
やっぱり……違うよね」
なんだよそれ……。
お前、勘違いだらけだぞ?
「…じゃあね、明日からは…彼女じゃない
……って元々彼女じゃなかった?」
羽梨は無理やり笑っていた。