極上甘々彼氏様
「あたしね、まだ陸が好きよ」
「は?だって俺ら…」
「陸が勝手に別れたんでしょ?
あたし、まだ陸のこと忘れられない」
「………」
んなこと急に言われたって…
俺…麻衣のこと、好きとか…
そんなんじゃねぇ。
てゆーか、イマイチ"好き"って
わかんねぇし。
「だからね、陸…」
麻衣が何か言いかけたとき、
─ギィッ…
屋上の扉が開いた。
パッと振り返ると、白いビニール袋を
持った羽梨だった。
「あ、牧野さんだ」
麻衣は羽梨に笑いかける。
羽梨は少し戸惑いながらも麻衣に挨拶した。
俺がバッと袋を取り上げると
羽梨はちょっと怒ったような顔。