アイドルになりました。2
「今は忙しい時期…。
今こそが皆で団結しなきゃ意味がな
いんじゃないの?」
えりなはため息をついて立ち上がる。
「うっせーな!
は?何が団結だって?
もう一回言ってみろよあほが。
えりなはお前ら抜かしてソロデビュ
-すんだよ?
でもパパのこねも使えなくてさ、
お前らと一緒になってあげてるだけ
でも感謝してくんない?
えりな様様って感じ?」
えりなはそう言うと、スタッフから貰
った差し入れのお菓子を床に投げた。
「もっと気を利かせた物持ってこいっ
つーの!!」
ガチャ
そこへ神崎プロデューサーが来た。
目の前の状況には何も触れず、椅子に
腰をかけた。
最年長の花音が神崎プロデューサーに
寄っていった。
「神崎さん!!
遠藤えりなさんの選考理由は何です
か!?
ただ外見が可愛いから?」
神崎プロデューサーは立ち上がった。
「こんな奴が居た方が…
楽しいに決まってる。!
な?そうだろ、えりな?」
えりなは持っていた携帯をギュッと
握り締めた。