キスシリーズ~桜と春とキス~ 短編


隆弥が他の女の子とキスしてるとこなんて見たくなかった。


私いつから欲張りになったんだろう…。いつからヤキモチ妬くようになったんだろう…。


「三波!!」


後ろから隆弥の声が聞こえてくるけど私は振り向かず走りつづける。


「三波!!」


嫌…嫌だよ…。


私は嫌われたくないから…。


会って顔見たら泣きながら言うと思うから…。


それに、こんな泣き顔隆弥に見せられない…。


「待てって!三波!!」


手を隆弥に掴まれる。


「いやっ…放して!!」


顔を見られないように抵抗する。


「三波こっち向けって!」


グイッと手を引っ張られて隆弥のほうに顔が向く。


「いやっ…」


私は顔を隠す。


「三波…」


私の両手を隆弥が掴む。


ダメ…。見ちゃダメ…。


「見ちゃダメ…私酷い顔してる」


「三波、何見た?」


「…?何って…女の子が隆弥にキスしてるところ…」


「やっぱり…。ごめん、あれさ…三波の勘違いだよ、俺の顔に何かついてるって言ってたからとってもらったんだよ」


へ?


嘘…私の勘違い!?


恥ずかしい…。



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