世界で1番君が好き
まだ熱を帯びている風が私の三編みを揺らした。

暦の上では秋だというのにまだ暑いもので首のあたりにじんわり汗がにじみ出る。

周りには帰宅部や部活を引退した同級生が楽しそうに固まって帰宅していた。

私は一人…か。
夏美の他にも、一応友人と呼べる子はいるけれど、私の家の事情等深いことを知っているのは彼女だけだ。

その夏美がバイトだなんてつまらない。
そう思って前方をみた時だった。
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