世界で1番君が好き
幸せだった気持ちがしぼんでいくように、夕日は沈み、辺りは暗闇に包まれようとしていた。

京君……。
切なさで何度も帰りたくなった。

その度に、京君の笑顔を思い出していた。

でも、もう限界かもしれない。

ため息をついて、帰ろうかと一歩踏み出した時、かすれた声で名前を呼ばれた。

「白崎…」

「京君」

「ごめん、ちょっと……」

「待った!!」

私は京君の言葉を遮った。
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