わたあめ
「じゃあね、あの彼女さん、

 今頃困ってるよ。またね」

苦笑いでその場を去ろうとした。

けど、昌はあたしの手を握っていた。

「離して?嫌だ。」

昌は何も言わない。

力が強くなる。

痛い・・・。

昔まで子犬みたいだったのに。

いつの間にこんな力になってしまったんだろう。

「離して、昌っ」

あたしの口調が強くなる。

昌の手の力が増していく。

「痛いよっっ、昌!!離して!!!」

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