わたあめ
強風で髪が乱れる。

「香奈・・・、何?」

いつになく深刻な顔をしていた。

「え?あぁ・・・。んーとね、

 葵さぁ、悩み事あるでしょ?」

「え?」

「最近葵変だよ。ボーッとしてるしさぁ・・・。

 たまに授業なんて上の空・・・、葵らしくない」

香奈は何でもお見通しね。

「うん・・・、ちょっとね。」

あたしは視界に広がる、綺麗な屋上から見た風景を

眺めていた。
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