わたあめ
「は・・・?

 何だよ、それ・・・。

 意味分かんねぇ。」

早く突き放して。

お願いだよ・・・・。

我慢の限界。

涙が出た。

「ふぇっ・・・・あきらぁ・・・・っ。」

昌はあたしを突き放さず、

そっと抱きしめた。

「何が・・・、あったんだよ。」

「うっ・・・・っふぇっ・・・。

 あのっ・・・ね・・・・?

 あたしっ・・・・婚約者が・・・っうっ・・・いるの。」

嗚咽混じりの声で必死に言った。

「婚約者っ!??」

あたしはしばらく泣きっぱなしで、

それ以上は言えなかった。
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