わたあめ
「葵、会いたかった。」

昌は切ない顔であたしに微笑んだ。

「あたしも・・・会いたかった・・・。」

涙が1粒、また1粒と頬を伝い流れた。

「葵、おいで。」

昌は両手を広げた。

Sな昌だけどその声は優しかった。

あぁ、あたし。

昌に会えなったからこそ、

分かったこと。

こんなにも昌が愛おしいということ。

あたしはベランダを飛び降りた。

「ッ・・・!」

見事に昌はあたしをキャッチした。

「会いたかった。」

あたしをお姫様抱っこしている昌。

「俺も・・・。」
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