わたあめ
「・・・そんな・・・ッ!

 どうして!?葵は昌君が好きなんでしょ!?

 悔しくないの・・・ッ!?

 それでいいの・・・?」

奈々枝は必死にそう言った。

ありがとね、奈々枝。

あたしの為にそんな必死になってくれて。

「・・・悔しいよ。

 でも・・、あたしから別れを言えた。

 それだけでも大きな一歩なんだ。

 好きだよ?好きでしょうがない
 
 けど・・・っ、おじい様が頑張って築いてきた会社なの・・・。

 あたしはそれを十分分かってるし、

 きっとおじい様は何を言われようが、

 あたしと昌と一緒にさせてくれない。」

「何あきらめてんのよっ!!!!」

「諦めてなんかないっ・・・!!

 昌が幸せでいることが・・・、

 あたしにとっての希望なの」
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