わたあめ
「・・・似合ってるじゃん。」

いつもとは違う拓哉の雰囲気。

拓哉があたしの控え室に入ってきた。

「・・・ありがとう。」

「嬉しくないのか?」

「嬉しいよ。

 けど、素直に喜べない。」

拓哉のことは同棲を通じて好きになれた。

でも、どこか心がひっかかる。

「そろそろですよ~!!」

スタッフさんが言った。

「行くか。」

「・・・うん。」

スタッフさんについてくあたし達。

あたし達は2人並んだ。

扉の前に。

この扉の向こうには、貴方はいるの?

・・・ギィ・・・。

白い光が眩しい。

1歩1歩歩いていく。

周りには、奈々枝や香奈。

そして唯や千咲が見えた。
< 333 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop