【2】口内炎バトル
バトル4
桃子の口内炎が順調に癒える中、誠治はもう一人の悩めるファイターから、呼び出しを受けた。
卓也である。
誠治は早速、卓也の家まで、飛んで行った。
「うまくいってないのか」
誠治の方から声を掛けた。明らかに卓也はやつれ果て、憔悴しきっていた。
「大丈夫か」
誠治は返事のない卓也に、もう一度、声を掛けた。
消え入りそうな小さな声がするが、誠治には何を言っているのか聞き取れなかった。
「ちょっと見せてみ」
誠治は強引に、卓也の下唇をめくった。
卓也のトライアングル・スペシャルのアイランドは埋没し、白濁していた海は、透き通ってきている程だ。
「おい、卓也。治ってきてるやないか」
「うむ」
「なんで元気がないんや」
「桃ちゃんに言われた」
「何、桃子に」
「そうだ」
「振られたのか」
「ショックだ」
「嘘だろ」
「お前の話しかせん」
「どういうことだ」
「だから、お前のことしか話さんのだ」
「フム」
「桃ちゃんの心の中には、お前しかいないんだ」
卓也は誠治の両肩を掴んで、激しく揺さぶった。
「待て、待て。桃子は妹だ」
「そんなことは、百も承知だ」
「なら、考え過ぎだろ」
「違う。桃ちゃんはお前を愛している」
卓也である。
誠治は早速、卓也の家まで、飛んで行った。
「うまくいってないのか」
誠治の方から声を掛けた。明らかに卓也はやつれ果て、憔悴しきっていた。
「大丈夫か」
誠治は返事のない卓也に、もう一度、声を掛けた。
消え入りそうな小さな声がするが、誠治には何を言っているのか聞き取れなかった。
「ちょっと見せてみ」
誠治は強引に、卓也の下唇をめくった。
卓也のトライアングル・スペシャルのアイランドは埋没し、白濁していた海は、透き通ってきている程だ。
「おい、卓也。治ってきてるやないか」
「うむ」
「なんで元気がないんや」
「桃ちゃんに言われた」
「何、桃子に」
「そうだ」
「振られたのか」
「ショックだ」
「嘘だろ」
「お前の話しかせん」
「どういうことだ」
「だから、お前のことしか話さんのだ」
「フム」
「桃ちゃんの心の中には、お前しかいないんだ」
卓也は誠治の両肩を掴んで、激しく揺さぶった。
「待て、待て。桃子は妹だ」
「そんなことは、百も承知だ」
「なら、考え過ぎだろ」
「違う。桃ちゃんはお前を愛している」