【2】口内炎バトル
ファイナルバトル
とうとう運命の日がやって来た。
桃子の口内炎は、ほぼ完治し、痛みはなくなっているどころか、外観上も分からないほど、勢力が衰えていた。
「ありがとう。お兄ちゃん」
「なんとか間に合ったな」
「うん」
「山椒がピリピリに効いた、辛いのを作ってやれ」
「そうするよ」
「負けるな、桃子」
「勝ったようなものよ」
「油断するな。スタートラインに辿り着いたばかりだぞ」
「大丈夫だって」
「じゃ、今夜の夕食は卓也の家だな」
「そうなるわね」
「卓也の親御さんはいるのか」
「夫婦揃って、映画に行くそうよ」
「何!? では二人っきりか!」
「ちょうど良いでしょ」
「どこがだ」
「その方が都合がいいわ」
「まだ高校生なんだ。健全にお付き合いをしろ」
「何言ってんの。卓也さんの事、お兄さんが一番知ってるでしょ」
「まあ、そうだが」
「心配ないよね」
「しかし……」
「だから、心配しないで」
桃子は嬉しそうに、出掛けていった。途中で買い物をして、そのまま卓也の家に行くのだそうだ。
桃子の口内炎は、ほぼ完治し、痛みはなくなっているどころか、外観上も分からないほど、勢力が衰えていた。
「ありがとう。お兄ちゃん」
「なんとか間に合ったな」
「うん」
「山椒がピリピリに効いた、辛いのを作ってやれ」
「そうするよ」
「負けるな、桃子」
「勝ったようなものよ」
「油断するな。スタートラインに辿り着いたばかりだぞ」
「大丈夫だって」
「じゃ、今夜の夕食は卓也の家だな」
「そうなるわね」
「卓也の親御さんはいるのか」
「夫婦揃って、映画に行くそうよ」
「何!? では二人っきりか!」
「ちょうど良いでしょ」
「どこがだ」
「その方が都合がいいわ」
「まだ高校生なんだ。健全にお付き合いをしろ」
「何言ってんの。卓也さんの事、お兄さんが一番知ってるでしょ」
「まあ、そうだが」
「心配ないよね」
「しかし……」
「だから、心配しないで」
桃子は嬉しそうに、出掛けていった。途中で買い物をして、そのまま卓也の家に行くのだそうだ。