【2】口内炎バトル
「お兄ちゃん、いる?」
「いるか、誠治」
桃子と卓也の声がした。
二人は玄関から、あっという間に入ってきた。
「どうしたんだ」
「お兄ちゃん、ご飯、まだでしょ」
「今、湯を沸かそうとしていたところだが」
「誠治、一緒に食べよう」
「お前たち、二人で食べるんだろ」
「卓也さんと話したの。お兄ちゃんが口内炎を治してくれたって」
「まさか桃ちゃんも口内炎だったなんてな。僕たちは、お互い気を使って付き合いたくなかったんだ」
「私も卓也さんも、ギリギリのところで、お互い素直になれたの」
二人は満面の笑顔だ。
「そうか」
誠治は少ないやりとりの中で、全てを理解した。
「食べよう。一人で食べるより二人。二人より三人の方が、飯は美味い」
そう言うと、卓也は鍋を出した。
「何だよ」
「決まってるやろ」
「アレか」
「麻婆豆腐だ」
「マーばあさんの豆腐だな」
「それだ」
「ちょっと貸して」
下らない会話が続くと見た桃子は、いち早く卓也の手元から鍋を奪った。
「温めるから、二人は食器を並べて、大人しくテーブルに座っていて貰えるかな」
あっけなく、二人は桃子の言いなりになった。
「いるか、誠治」
桃子と卓也の声がした。
二人は玄関から、あっという間に入ってきた。
「どうしたんだ」
「お兄ちゃん、ご飯、まだでしょ」
「今、湯を沸かそうとしていたところだが」
「誠治、一緒に食べよう」
「お前たち、二人で食べるんだろ」
「卓也さんと話したの。お兄ちゃんが口内炎を治してくれたって」
「まさか桃ちゃんも口内炎だったなんてな。僕たちは、お互い気を使って付き合いたくなかったんだ」
「私も卓也さんも、ギリギリのところで、お互い素直になれたの」
二人は満面の笑顔だ。
「そうか」
誠治は少ないやりとりの中で、全てを理解した。
「食べよう。一人で食べるより二人。二人より三人の方が、飯は美味い」
そう言うと、卓也は鍋を出した。
「何だよ」
「決まってるやろ」
「アレか」
「麻婆豆腐だ」
「マーばあさんの豆腐だな」
「それだ」
「ちょっと貸して」
下らない会話が続くと見た桃子は、いち早く卓也の手元から鍋を奪った。
「温めるから、二人は食器を並べて、大人しくテーブルに座っていて貰えるかな」
あっけなく、二人は桃子の言いなりになった。