甘いcaramel


  美空 side


あたしは瑠貴が居なくなってから、ずっと


瑠貴の思い出を思い出していた


好きって言葉はあの頃に言って欲しかった


そしたら瑠貴に抱き締められて、あたしは呟いた


「...瑠貴...?」


だけど、本当は颯太だった


いつから颯太が一緒で、いつの間にか帰ってて


全然覚えてない...


「颯太...?」


「お前...アイツが好きなのか?」


颯太の軽蔑した目


「違う...っ」


だけど、今更何を言っても言い訳にしか聞こえないだろう...


気付いたら涙が溢れてて


声にならない声を上げた


颯太だけは傷つけたくないのに...


また傷つけた...









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