わすれたくて・・・
「オレ、ずっと思ってた。
中1んとき、めっちゃえがおだったけど、
めっちゃ幸せそうに笑ってたけど、
時々、お前、めっちゃ悲しい顔してた。
中2のはじめまでそうおもってたんだ。
けど、中2の途中からは、本当に幸せそうに笑ってた。
って思った。本当かはわからないけどな。
けど、中3の終りに、また悲しそうな顔にもどった。
んで、今は、今までと比べもんにならないぐらい悲しい顔してる。
・・・もっかい言うけど、
俺にも言えないことなのか?」

大河が言ったことは全部あってる。
中1のころは匠輝のことで頭がいっぱいだった。
中2になって、匠輝がそつぎょうしてからは、
あんまり考えなくなった。
けど、高校を決めていた時に、匠輝が今の高校だと知って、
行きたい!って思って、いろいろ悩んで、
結局ここに来た。
この頃は、グラウンドで運動している姿をよく見る。
窓際の席だから見ちゃうんだよね。
カッコよすぎる。
けど、姿を見ると悲しくなる。

匠輝には、彼女がいる。
中1の時に聞いた噂。
今はもう、別れたかもしれない。
私はいつまでもその噂を馬鹿バカしくなるほど信じている。

大河・・こんなに私のこと心配してくれてんだ・・。
ありがとう。
・・・泣けてくる・・・

「お、おい!どうしたんだよ?!
なんで泣いてんだよ!?」
< 7 / 15 >

この作品をシェア

pagetop