わすれたくて・・・

感謝しきれない。

大河が家に来てくれた次の日。
私は大河の家に行った。

大河は寝ていた。
土曜日で学校がなかったからかもしれない。
私は大河を起こさないように部屋に入った。
それで、大河をつついてみた。
困ったような顔をして、う~ん!といった。
おもしろくて、声を押し殺してわらっていると、
大河の枕の下の“あるもの”を発見した。
それは、刺激的な内容の・・・・まぁ
簡単にいえば、エロ本。
パラパラと見た。
あんまりかわいい子はいなかった。

「あんまりかわいい奴いねぇだろ?」

大河がおきたらしい。
「うん。いないねぇ・・ってか、これ・・・・」
「男の必需品だっつの!!」
「ふ~ん・・・」
「テンション低っ!」

「あのね・・?」
と、私が言うと、大河は何を言うか分かったのか、
さっきまでのふざけた顔をやめ、真剣な顔になった。

「私の悩んでることなんだけど・・・、
匠輝って知ってる?よね・・・?」
「匠輝って渋谷先輩のこと・・?」
「・・うん。」
「やっぱりか。」
「え?知ってたの?」
「なんとなくだけど、よく見てたから。ちあきが渋谷先輩のこと。」
「そんなに、みてた?!」
「ああ。でも、あの先輩って不思議だよな・・・
絶対体育だけは、授業でるんだよなぁ・・・。
俺、渋谷先輩本当は怖い人じゃないとおもうんだよなぁ・・・。」

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