何千年の夏休み


一時ダム建設も考えられたけど、反対活動で一時的に止めたらしい。いつ又ダム建設が考えられるか分からないんだけど…。


「…分かったわ。」


まぁそんなこんなで夏休み中は村長さんに預かってもらうことになってる。此処までは兄と二人で電車とバスで来て、後は徒歩だ。


「…あと…今日の夜は歓迎会だって。」

立ち上がって椅子を元の場所に戻し兄へ向き直ると、その言葉に疑問符を浮かべた。



…歓迎会?

誰の?


「…僕達が帰ってきたって。」


「帰ってきたって…、単に遊びに来たのと一緒で…」


「村長は何を考えてるか分からないからね、ま…この村は皆家族と同じものだから…」


苦く笑うと兄は私の荷物を持った。


「…ふぅん…」

相槌を打ち、兄の後をついていった。


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