何千年の夏休み


イベント好きな村だな…たちまちそう思う。


長い机の上には並べられた豪華な食事。


長い机を囲うように村に住む人達が並び、私達を待っていた。神社にある一室はとても広く修学旅行には持って来いって感じで、村人達全員が一部屋に収まっていた。笑顔で私達を迎えるとそれぞれに「おかえりー」や、「長谷川~久しぶり~」なんて声が聞こえた。


私達の目の前には村長。

髭を伸ばしてタオルを首に巻きながらも意外と歳をいっている割には背も曲がってないし、50代位に見えた。


…若いなぁ…


「夕に日和、おかえり!」


少し皺を寄せて笑顔を浮かべながらそう言うと皆がビールやジュースを片手に「乾杯~」と声を張って飲み始めた。


「…え、えぇ…」


その威勢に負け、少し呆れ気味に返事をして村人達を見渡す。若い人から年寄りまで年齢差色々。だけど年寄りのほうが多いかもしれない。


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