可愛いって言うな!! 短編
2ー3
「はぁ…はぁ…」
息を整えてドアを開ける。
これは雪がいるのか確かめるだけだ。
教室にいるみんながオレを見る。
オレは教室中を見渡して雪を探す。
なんだ…いるじゃん…。
女子と仲良く話してんじゃん…。
バカヤロー…。
雪なんか嫌いだ…大嫌いだ…。
なのに…なんで胸が痛いんだよ…。
なんでなんだよ…。
なんで…。
「っ…雪のバカヤロー!!」
教室に響くぐらいの大きな声を出す。
びっくりした雪はオレのほうを見る。