ケータイ


目の前の携帯電話な訳がないし

「まさかね‥‥‥‥」

携帯電話を ツンツン と
つついてみた。

『つつくな‥‥』

「っ!?」
「しゃ‥‥しゃべったぁー!?」
慌てて 携帯電話を
放り投げた。

ガンッ!『痛っ!』

「あっ!ごめん‥‥」
「って!違う違う!何でしゃべってんの!?」
(しかも結構男前な声だ///!!)

『てめぇが話しかけて来たからだが?』

「‥‥いや‥携帯電話ってしゃべれんの?皆のもしゃべってんのかな??」
最近 携帯電話を買ったばかりなのでよくわからない。

『あぁ‥‥携帯電話も心を持っているからな‥‥』
『でも‥‥』

「でも‥‥?」

『人に 話しかけてこられたのは 初めてだ。人には俺らの声は聞こえねぇから‥‥』
【ケータイ】から哀しげな声が聞こえた。

「そうなんだ〜‥‥?なんでわたしは話せてんの?」


『知らね。よっぽど話し相手が欲しかったんじゃねぇの』
寂しいのか?と【ケータイ】から苦笑が漏れる


わたしは【ケータイ】を
強く握り締めた。
グッ『痛っ!痛い!やめろ〜!』

「寂しくないし///!」
グググッ
『やめろ〜!』

【ケータイ】からの逆襲は
大音量の プリキュア‥‥

「にゅ‥入学式の犯人は、お前かぁ!!!!」
『プリキュア♪プリキュア〜♪ふたりは プリキュア〜♪♪』
「歌うな〜!!男前の声で歌うなぁ〜〜!!!」




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