君の隣
第2章 「涙、」
1-Aの教室の前に着いた。
あー、もう嫌だなー・・・
そんな事を思っていたとき―――――
――――――ガラッ
教室の扉が勢いよく開き、
誰かとぶつかった。
莉「きゃっっ」
?「いってえー・・」
あれ? 何か見覚えのある顔・・・?
唯「あれ、春川じゃん」
莉「あ・・ く、楠木くん・・」
楠木くんだ。
楠木くんとぶつかるのは、本日2回目。
唯「ごめんな、痛かった?」
と、楠木くんが手を伸ばしてきた。
莉「あ、えっと・・ 大丈夫・・です。」
でも私はその手を掴もうとはしなかった。
やっぱり、怖いから。
私と楠木くんの間、1mもない。
怖い、怖い、怖い怖い怖い。
怖くて、私の頬を、1粒の涙が伝った。