ただ、あの空へ
とりあえずは今日すべき事をしよう。まだこの書類の〆切りには余裕がある。

僕は職員室を出た。

「…ちょっと!」

すぐ後ろから声がする。お局の声だ。わざわざついてきてまで何の用だろうか。

「こっちへ来て。」

職員室から教室へ行く途中に人目につかないゴミ捨て場がある。
僕はそこへ連れていかれた。また二人きりだ。


「私が昨日いったこと覚えてる?」

お局は冷たい目でこっちを見ている。

『はい。覚えています。』

僕はそう答えた。

「あんた、いつになったら辞めますって校長に言うのかしら。早いうちにちゃんと言ってね。」

わざとらしく赤ちゃんに話し掛けるような口調で話している。完全に見下されている証拠だ。

『わかっています。これから言いますから。』

…本当に頭が痛い。でも言わなければ何をしてくるのか想像もつかない。

僕は校長室へ入った。
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