いわば、勿体無い
その言葉にまたも大きな溜息が零れ落ちた。




「…あのさぁ、」



「うん?」




キョロキョロと周りを見渡して、きっと本気で怖がっているのであろう陽ちゃんに言葉を落とす。




「香坂さんの私服姿見た?」



「…見れませんでした、」



「すっごい可愛かったよ?髪もメイクもいつもより凄く可愛かった」



「…勿体無い事したな、」





ガックリと肩を落としてそう呟く陽ちゃんに、もう呆れる以外の感情は出て来ない。
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