いわば、勿体無い
昔からそうだ。



陽ちゃんは極度の人見知りと恥ずかしがりやで同性ならまだしも、異性となれば中々打ち解ける事が出来ない。



それが好きな子なら尚更。



話しかけられる度に俯いて無視。



陽ちゃんをよく知ってる私なら、その行動は緊張して話せないだけというのがわかるのに、周りの女子はそんな陽ちゃんに無視されていると感じてしまう。



きっと陽ちゃんは知らない。



今までに何回も両思いになった事があるって事。



自分がどれだけモテるのかって事も。



そして。





「あー…、もうマジ駄目だわ、俺。本当終わってる」



「うん。そのヘタレっぷりは壊滅的だよね」





そんな陽ちゃんを私が好きだという事も。
< 3 / 22 >

この作品をシェア

pagetop