ナルシー少年☆蛍斗くん
「うぅ…桃汰のせいじゃなかったら亜杜のせいだ。」
え?
「…亜杜のせいでもないよ?」
「ううん。亜杜のせいだよ。あ、亜杜が蛍斗とデートだなんて言ったから、矢恵ちゃん、あんなこと…」
途切れ途切れだけど亜杜の言葉はしっかりと聞こえてくる。
「矢恵ちゃん、勘違いしたんでしょ?亜杜と蛍斗が付き合ってるって…」
「え?」
勘違い?
それって
「じゃあ付き合ってなかったのかよ。」
「うん。それどころか2人きりで会うのは今日が初めてなの。」
「マジかよ。」
不機嫌だった桃汰くんが声をあげるほど私達は呆気にとられていた。
なんだ。
付き合ってなかったんだ。
「で、でもいつか付き合うかも」
「それはないよ。前に、1度振られてるもん。」
え゛ぇ!?
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