ナルシー少年☆蛍斗くん



「どちらにしろ蛍斗には関係ないよ!!」


無意識にそんな事を矢継ぎ早にしゃべってしまう。

あぁ、どうしよう。
こんなこと言うつもりなかったのに、


「俺は亜杜が心配なだけだ。」

それに対し蛍斗は怒ったような口調で呟いた。


「それなら大丈夫だって。そう言ったでしょ?」



「たいしたことなかったから。それでも気になるなら本人に聞いて」


最低だ、私…


蛍斗が聞けるはずない。

優しい人だから。


私に聞くのだって本人に聞けないからなんだ。

それをわかっていて、私はそう言った。


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