ナルシー少年☆蛍斗くん
「蛍斗がぁ?まっさかぁ~えッ?ホントに!?」
ここは亜杜の部屋。
昨日の夜の事をこと細かく二人に話しているところだった。
亜杜は私の話を聞きびっくりし過ぎて口をあんぐりと開けている。
桃汰くんは驚きもせず亜杜の部屋中に並ぶ難しそうな本を選んでいた。
「少しくらい話聞いたらぁ?」
その様子に腹が立ったのか亜杜には似合わないイヤミったらしい声をあげる。
「聴いてるわ。大体今回のことは予想できたろ。」
ウソ~
私はそんな予想出来なかった!
「じゃあ次の予想は?」
ムキになりつつ亜杜が攻撃する。
「んー。アイツも一時距離を置こうとするんじゃね?後は月山しだいかな。」
”なにそれ”と亜杜は不服そうだ。
すぐに心配そうな顔になって私を覗き込んでくる。
「矢恵っぴは、大丈夫?」
あぁ。
私は、
正直に言うと
心にぽっかり穴が空いたような気分。
独りでぼーっとしていると昨日のことばかり思い出してしまって、亜杜の家に逃げ込んだんだ。
なんで、なんであんなことしたのよ、馬鹿蛍斗。
友達に戻れなくなったら・・・
どうしよう、、
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