ナルシー少年☆蛍斗くん
「智美、蛍斗って何組?」
もう少ししたら自習時間も終わり、休み時間だ。
さっそく奴を探すことにする。
「えぇ〜。そんなことも知らないの?本当に幼なじみなの???」
「幼なじみだからって、なにもかも知っているわけじゃないし。」
「そうだけど、知らなすぎ・・・。」
しょうがないじゃないか!!
奴は、私に学校の話しをしないんだから。
考えたこと無かったが今まで話題さえ出さなかったのは学校での蛍斗を私に隠す為だったのだろうか?
それなら、もっと早く関心を持てばよかった。
皆の前で暴いてやるんだ。
「まぁいいや。4組だよ。」
4組かぁ。1組の私のクラスから遠いなぁ。
急いで行くことにしよう。
「ありがと。」
「蛍斗くんに用事???」
「まあね。」
「いいなぁ。」
ついて行きたそうな顔で智美が見てくる。
だが事情が事情なだけに、連れて行くことは出来ない。
『ごめん、智美。』
心の中で謝り、チャイムが鳴ると同時に
「行ってくるね!!」
と、教室から出ていった。
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