ナルシー少年☆蛍斗くん


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「落ち着いた?」

「はい。」


先生の呆れたような表情に高ぶった気持ちが急激に冷めていく。



冷静になったら、後悔でいっぱいだった。

なんてことをしたんだろう。
知らない人のふりをされたくらいで・・・


「どうしたんだ?・・・滝沢さん、そんな子じゃなかったでしょ。」

「・・・・・・。」

短気だし、そんな子じゃなかったわけじゃないが、今まで学校で大声出して暴れたりはしなかった。

そもそも学校で、奴に会おうと思ったのが間違えだったにちがいない。


「蛍斗のとこに行かなきゃよかった・・・」


ボソッと呟いた言葉に先生は目を細め何か悟ったかのように何度も頷く。


「辛いね・・・」


「え?」


「恋は盲目だよ。」


・・・・・・

何でそうなる!!

言いたかったが、盾突いたら説教が長くなりそうなのでやめておいた。


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