ナルシー少年☆蛍斗くん
まさか
『知らない』
って言われるとは思わなかった。
家での私と蛍斗を全否定されたように感じた。
学校での私達は友達以下だ。
『寂しい』そう思う。
あの時は、すぐにカッとなったから逆によかったのかもしれない。
今思い返すと涙が出てくるのだ。
「う゛ぅ〜。うおぉ〜」
大号泣。誰にも止められないだろう。
「お、おい・・・・・・」
そう。ダレにも・・・
「タヌキッ!!」
奴は思いっきり私の頬を両手でぺちんと叩いた。
びっくりして思わず涙も止まってしまう。
「泣き虫め。」
短気だが、涙脆くもあるんだ。しょうがないだろう。
「勝手に話し進めて泣くな!!俺の口から来るなとは言ってないだろう。何が分かってるだ!!」
「へッ!?」
「無視したり、知らないって言ったのは謝る。だけど、それは俺の立場が危うくなると判断したからだ!!なんか長谷川と睨み合ってたろ?」
長谷川とはあの恐そうな女の子のことのようだ。
「それはそうだけど・・・。あれはあの人が・・・」
「それに、誰が幼なじみ嫌だって言ったんだよ。妄想で泣くな馬鹿!!」
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