ナルシー少年☆蛍斗くん
扉を開けると
まぬけヅラで眠る矢恵の顔が見えた。
扉を閉め、近づく。
口を開けて、
眉間にはいつも怒ってばっかりのせいか寝ている今も皺(シワ)が寄っている。
お世話にも可愛いと言えない寝顔に俺は苦笑した。
矢恵は普通にしてたら顔は整っている方だと思う。
だが、俺に釣り合うほどのとびっきりの美人でもなけりゃ、愛嬌もない。
性格だって物凄くキツイし、同時に泣き虫でもある。
ま、めんどくさいヤツってこと。
でも、矢恵は俺の大切な人だ。
一緒にいて安心できる。
そして何よりいとおしく思えるのだ。
.