ナルシー少年☆蛍斗くん


気づいたころには奴の準備は整いまたメイクを再開しようとしていた。


「な、ななな、何すんのよ!!!!」


近づくアイラインの筆先がピタリと止まる。


「何って。メイクの仕上げだけど?」


不思議そうに首を傾げる奴にホント『この無神経が!!』って怒鳴ってやりたい。

そんなの見れば分かるわ!!


「そうじゃなくて!!何故この体勢?それに投げ飛ばす必要ないじゃない!!!!」



「この体勢だったら震えが止まるんじゃないかと思って。やっぱりな、俺の直感は正しかった。」


世界どこ探したってここまでウザい笑顔をできるのは蛍斗だけなんじゃ・・・

なんだか一人怒るのが馬鹿らしくなってぐったりとベッドに脱力した。


< 67 / 155 >

この作品をシェア

pagetop