ナルシー少年☆蛍斗くん
「それより、ねぇ。何で隠れてんの?」
私達は黙っていたが桃汰くんは蛍斗の後ろに隠れて動かない亜杜に気づいていたらしい。
目を細め挑発するかのように含み笑いをする。
「別に隠れてなんかないよ!!ただ顔も見たくないだけ。」
ぱっと飛び出してきた亜杜は顔を真っ赤にさせて怒っていた。
二人の間に一体何があったのだろう。
そう思わせる緊迫した雰囲気がある。
「ふ〜ん。」
キッと桃汰くんを睨むも亜杜はなんでもないというように私達にニッコリと微笑んだ。
「蛍斗ぉ、矢恵っぴ、あんなヤツほっといて早く行こぉ〜?」
だけど、私の腕を掴む手は震えていて、亜杜の顔は今にも泣き出しそうな感じに見えたんだ。
桃汰くん、何したんだろ。
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