かわいいきみ。~Strawberry girl*
華穂Side――

「杏ちゃんー!」

あたしは席に着くイチを追いかけずに、杏ちゃんと教室から出て廊下で喋ることにした。

「ずいぶんとギリギリだったなぁ、華穂?先生が遅れて来てないから良いけれど…、またイチに起こしてもらってたのか?」

そう言って小さい子をあやすみたいに頭を撫でてくる杏ちゃん。

あたしは杏ちゃんのカッコイイ口調とその性格が大好きだ。

「‥いい加減、一人で起きれるようにした方がいいかなあ?」

返ってくる返事がわかっていたから、あたしはそう聞いたことを後悔した。
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