かわいいきみ。~Strawberry girl*
「おはよー、イチ。ギリギリだなあ。」

「‥ああ…おはよう、宇佐美。華穂がまた寝坊した。」

ちいさく息を吐いて、取って置いてくれた席に座る。

「‥相変わらずラブラブなようで。」

「…」

ニヤニヤと笑みを浮かべながらに僕を見てくる宇佐美に、言葉が出てこない。

“幼なじみ”だから。

そう言ってしまえばいいだけだとは自分でも分かるのだけれど‥。

僕にはそれが言えなかった。

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