【短編集】闇に潜む影
どうせ便器の尿も、お前がやったんだろう?
アンタなんか、死んじゃえば良いんだよ。
「・・・死ね」
次第に目の前の彼女の瞳が、血走った白へと変わっていく時だった。
「こら!お前ら、何をやっているんだ」
役に立たない担任の声が聞こえた。
ち、と舌打ちをして、私は手を緩めた。
即座に彼女は私の傍から離れ、ぜいぜいと肩で息をしていた。
そして、力尽きるようにその場にへなへなと座り込んでいく。
青白い顔で俯く彼女の顔を見下ろした。
座り込む彼女の足元には、黄色に赤が混じった液体が、広がりつつあった。