【短編集】闇に潜む影
目障りな存在には、素早く対処しなければ。
私が頂上に立ち続けることを脅かしかねない危険要素は、
早急に消し去らなければならない。
私は考えた。
何をすべきか。
どうすべきか。
だから、私は作り上げた。
私だけに従順する、頭の悪い集団を。
私の命令に従わなければ、「公開処刑」に処す。
ただそれだけの、シンプルな構造だけど、
「公開処刑」を恐れて、
皆はそれに従うのだった。
それはとても滑稽で、十分な暇つぶしだった。
良いものが、どんどん堕ちていくその様は、
私に満足感を与えた。
その人間の苦しむ顔を見下ろす。
それを見るたびに、背筋がぞくぞくするような悦びがあった。
その悦びを味わうために、私は何でもした。
無視されて傷ついた顔。
壊されて悲しむ顔。
蹴落とされて痛がる顔。
全てが面白かった。
全てが愉快だった。
あのころは、退屈という文字を忘れかけていた。